知っておこうフィリピン法

39回 フィリピンのペット飼育事情

皆さん、こんにちは。Poblacionです。突然ですが、皆さんペットはお好きですか?私は、小さくて可愛い毛のフワフワした犬が好きです。夫婦で一緒にペットショップを見つけると、いつも中に入っては愛らしい仔犬達を眺めています。私達の住まいの近くでは、可愛い犬達(中にはお洋服を着た犬も!)がご機嫌な様子で尻尾をふりふりしながらお散歩しているのをよく見かけます。残念ながら、今の東京の住まいではスペース等の制約により、我が家でペットを飼うことはできません。

ペットを飼っていらっしゃる皆さん、もしフィリピンに転勤することになっても、悩む必要はありません。家族の一員であるペットをフィリピンに連れて行きたい場合は以下の手続を行なえさえすればいいのです。

・日本の動物検疫所に、ペットの輸出検査の実施を申請すること

条件及び検査手続についてはこちらからご参照頂けます。 

・フィリピンの動物産業局(BAI)から輸入許可を取得すること

許可の取得には、以下を記載した申請書の提出が必要です。
(申請書のフォーマットはこちらからご参照頂けます。)

(a) 種類及び品種
(b) 性別、色と数
(c) 予定到着日
(d) 出国名
(e) 申請者の連絡先情報

BAIは、ペットの年齢が4ヶ月以上であること、及び必要な狂犬病予防接種を受けていることも条件としています。輸入許可の申請は、(親戚や友人を通じて)フィリピン国内のBAI事務所でも行なえますし、(電子メールを通じて)オンラインで行なうこともできます。ペットがフィリピンに到着した際に、空港で輸入許可の提示が必要になります。

・日本国内の獣医から健康診断書を取得すること

危険な病気や感染症に現在又は最近かかっていないこと、及び狂犬病その他の予防接種を受けていることを証明する診断書です。健康診断書の日付は、ペットのフィリピン到着日から遡って30日以内とし、フィリピン大使館の公証も必要です。ペットがフィリピンに到着した際、輸入許可と併せて健康診断書を提示も必要になります。日本と同様に、フィリピンでも多くの都市にペットの登録を義務付ける条例が制定されていますが、通常、フィリピンでは厳格な執行は行なわれていません。純血種の犬を飼っている場合には、純血種犬の民間クラブ/登録機関であるフィリピン愛犬クラブに登録するのもよいかもしれません。通常、アパートでも集合住宅地でも、住宅所有者組合の定める規則や規定に従ってさえいれば、ペットの飼育は認められますが、マニラ首都圏のマンションでは、ほとんどの場合、ペットの飼育は認められておらず、小型犬や猫の飼育が認められている例が一部あるだけです。ですから、フィリピンにペットを連れて行かれる場合には、必ずペット可のマンションを探すようにしてください。

また、原則としてペットを連れてショッピングモールやオフィスビルに入ることはできません。ただし、マニラ首都圏には、ペットを連れて入ることができる場所もたくさんあります。可愛がっているペットと一緒に買い物をしたり、食事をしたり、ぶらぶらしたりできる場所として人気があるのが、タギッグ市のBonifacio High Streetショッピングモールや、ケソン市のEastwoodショッピングモール、パシッグ市のTiendesitasショッピングモールなどです。他にも、マニラ首都圏には、ペット用フード、洋服やアクセサリーを買ったり、トリミングサービスを受けられる店舗がたくさんあります。

ペットはちゃんと面倒を見てあげなければいけません。きちんとトリミングし、適切な食事と、清潔な寝床と、必要なワクチンを与えるのは飼い主の義務です。フィリピンでは動物虐待は犯罪です。フィリピンの動物福祉法に基づき、動物を傷つけたり、飼育放棄したり、虐待したり、遺棄したり、みだりに殺したりすることは禁止されています。実際、近年では、動物愛護団体が動物虐待者を追及する活動を行なっています。例えば、2009年にある大学生が自分のブログに、大学で可愛がられていた「Teteng」という名前の猫を非情にも殺した話を得意げに載せたところ、そのブログは拡散され、多くの動物愛好者の怒りを買いました。その後、その学生は刑事告発され、2011年、動物虐待の罪で裁判所からの有罪宣告により、2ヶ月の公益奉仕労働と罰金が科せられました。

 

最後に、飼い主はペットの行動すべてについて責任を負うことを忘れないでください。フィリピン民法には、「動物の所有者又は動物を利用するいかなる者も、たとえその動物が逃げたりいなくなったりした場合でも、その動物がもたらした損害について責任を負う...」と規定されています。ですから、ある日、リードをつけていたペットが突然走り出し、他人を噛んで怪我をさせてしまったという場合、被害者の負った怪我や損害の一切について、飼い主が責任を負うことになります。被害者の治療費の負担に加え、状況から見て正当ということになれば損害賠償金の支払も必要になるでしょう。このような責任を負うことにならないよう、慎重を期してペットの行動には常に目を配るようにしましょう。


フィリピンにいる我が家の
愛犬ハチコからご挨拶、「Hi!」

ペットの飼育には確かに大きな責任が伴いますが、そのような負担よりも、ペットが与えてくれる癒しや喜びなど、精神的に報われることの方がはるかに多いのも確かです。フィリピンでのペットとの暮らしが、楽しく幸運なものとなりますように!

2016/02/19

*本記事は、フィリピン法務に関する一般的な情報を提供するものであり、専門的な法的助言を提供するものではありません。 また、実際の法律の適用およびその影響については、特定の事実関係によって大きく異なる可能性があります。 フィリピン法務に関する具体的な法律問題についての法的助言をご希望される方は当事務所にご相談下さい。

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