2023/08/31 / 最終更新日時 : 2023/08/31 masuda-y 知っておこう台湾法 第486回 「幽霊人口」投票について 台湾では30年ほど前から、選挙時に特定の候補者を当選させる目的で居住実態のない虚偽の戸籍移転により投票権を取得する、いわゆる「幽霊人口」投票の問題が指摘されています。 台湾の刑法第146条では、このような「幽霊人口」投票 […]
2023/08/21 / 最終更新日時 : 2023/08/21 masuda-y 知っておこう台湾法 第485回 廃棄物処理業者の不法投棄、依頼者の責任 台湾に工場を持つ日系企業は少なく、多くの企業が廃棄物の処理を現地業者に依頼しているものと思われますが、その現地業者が不法投棄をした場合、依頼者に責任はあるのでしょうか。 廃棄物清理法第30条第1項は、「事業者がその廃棄物 […]
2023/08/14 / 最終更新日時 : 2023/08/14 masuda-y 知っておこう台湾法 第484回 裁判員制度、初めての判決 国民裁判員が参加した裁判の台湾司法史上初めての刑事判決が2023年7月21日に出ました。 本件の概要は次のとおりです。 被告人は63歳の女性で、72歳の夫からの長期にわたる家庭内暴力に耐えきれず、22年11月、夫が酒を飲 […]
2023/08/08 / 最終更新日時 : 2023/08/08 masuda-y 知っておこう台湾法 第483回 企業結合の例外事由 公平交易法(日本語:公正取引法)第10条第1項によれば、以下の場合などには公平交易法が規制する「結合」に該当します。 ⅰ会社が他の事業者と合併する場合。 ⅱ他の事業者の株式または出資額を保有または取得し、他の事業者の議決 […]
2023/07/31 / 最終更新日時 : 2023/07/31 masuda-y 知っておこう台湾法 第482回 債権回収のために債務者の物を留置できるか? 民法第928条第1項は「留置権とは、債権者がその債権の発生と牽連関係を有する他人の動産を占有している場合において、債権が弁済期になっても弁済を受けられていないときに、当該動産を留置できる権利をいう」と規定している一方、刑 […]
2023/07/24 / 最終更新日時 : 2023/07/24 masuda-y 知っておこう台湾法 第481回 脅迫罪 台湾では先般、一風変わった訴訟事件がありました。当該事件の概要は次のとおりです。 高雄市の鄧という姓の男性が駐車スペースを一区画賃借していましたが、2022年10月に、張という姓の男性がその駐車スペースに自分の車両を無断 […]
2023/07/18 / 最終更新日時 : 2023/07/18 masuda-y 知っておこう台湾法 第480回 入出国及び移民法の改正 2023年6月28日、大幅な改正があった「入出国及移民法」(日本語:入出国及び移民法)が公布されました。今回の主な改正点は以下のとおりです。 主な改正点 1.居留証申請期限の緩和(第22条) 改正前は、外国人は、入国後 […]
2023/07/10 / 最終更新日時 : 2023/07/10 masuda-y 知っておこう台湾法 第479回 司法実務における「謝罪強制」の変遷 台湾の民法第195条第1項の後段において「その名誉が侵害された場合、名誉回復のための適切な処分を請求することもできる」と規定されていることから、これまでの司法実務では「謝罪強制」(つまり、新聞やSNSなどにおいて謝罪の意 […]
2023/07/05 / 最終更新日時 : 2023/07/05 masuda-y 知っておこう台湾法 第478回 憲法法廷が「弁護士事務所に対する捜索は違憲」と宣告 憲法法廷は2023年6月16日に2023年憲判字第9号判決を下し、刑事訴訟法第122条第2項および同法133条第1項の規定で弁護士と被告人・被疑者との間の文書資料を捜索・押収が可能な範囲から除外していないのは、憲法で保障 […]
2023/06/26 / 最終更新日時 : 2023/06/26 masuda-y 知っておこう台湾法 第477回 消防法の改正 各類場所消防安全設備設置標準(台湾の各類場所消防安全設備設置基準)では、場所を甲類~戊類の5つに分類し、建物の高さや広さ等に応じて、設置すべき消防安全設備(例:消火器、消火栓、自動火災警報器等)が定められています。 また […]
2023/06/19 / 最終更新日時 : 2023/06/19 masuda-y 知っておこう台湾法 第476回 民事保全の担保提供に保証書が使用できるか 台湾の裁判所で民事保全手続き(仮差押えまたは仮処分)を申し立てる場合、債権者は原因を説明しなければなりませんが、提出した理由が不十分であるものの、債権者が担保を提供する意思を有し、裁判官も相当であると評価した場合には、債 […]
2023/06/12 / 最終更新日時 : 2023/06/12 masuda-y 知っておこう台湾法 第475回 セクシュアルハラスメント 最近、台湾で知名度が高く、良いイメージを持たれている多くの政治家などがセクシュアルハラスメント(セクハラ)行為をしたと告発されたことから、「セクハラ」の問題は全台湾が注目する焦点となっています。 セクハラの定義 セクシュ […]
2023/06/05 / 最終更新日時 : 2023/06/05 masuda-y 知っておこう台湾法 第474回 個人情報保護法違反の厳罰化 2023年5月16日、個人資料保護法(個人情報保護法)の改正案が最終可決されました。改正前は、非公務機関(行政機関や行政法人ではない、一般的な会社等を指します。)が、以下の2つの規定のいずれかに違反した場合、主管機関は、 […]
2023/06/01 / 最終更新日時 : 2023/06/01 masuda-y 知っておこう台湾法 第473回 転売を目的とするチケット類販売は処罰されるか 通常、日本の大きな駅付近では、金券ショップを見かけますが、このような光景は台湾にはありません。その原因の一つとして、台湾では交通機関利用券を購入した後、利益を得る目的で転売する行為は禁止されているということが挙げられます […]
2023/05/25 / 最終更新日時 : 2023/05/25 masuda-y 知っておこう台湾法 第472回 粉飾決算した董事の解任 台湾高等法院(高等裁判所)が2023年4月28日に23年度上字第132号民事判決を下し、董事(取締役)が会社の財務諸表を良く見せるために、実態のない架空取引を行ったことは、証券交易法(証券取引法、以下証取法)第20条第2 […]